先生と私
コンコン…

怜奈「失礼します。1年5組の伊藤怜奈です。五島先生先生はいらっしゃいますか。」
五島「はーい。」
相変わらずぬけてるなぁ…。
怜奈「五島先生。班のメンバー決まったので提出しにきました。遅れてすみません。」
五島「いやいいよ。ていうか今日までだし…。(笑)」
怜奈「あっ。そっか。」
五島「ははっ。さすが室長だな。」
怜奈「ソ-ユ-ノハイケマセンヨ-。」
五島「あっ。棒読み。褒めてんだよ。頭撫でてやった方が良かったか?」
怜奈「なに…言ってるんですか。」
五島「これが所謂ツンデレですか。」
って言って、先生は私の頭を撫でる。
先生の撫で方は優しくて気持ちいい。
怜奈「…。ありがとうございましたー。」
怜奈「それじゃあ、この後部活があるので失礼しますね。」
五島「おー。音楽部だっけ?」
怜奈「う…はい。男子がいないので女声三部合唱になってるんです。メゾパートって結構めんどくさいんですよ。音取り。」
五島「ははっ。頑張れよ。近々コンクールだろ。聞きに行ってやるから(笑)」
またそういうこと言う…。
怜奈「先生も音楽部入ってくださいよ。先生ならバレませんよ。」
五島「…。お前も言うようになったな。
あぁ、それとさ、凛を入れてくれてありがとな。あいつ初日にやらかしたから気にしてたんだ。」
怜奈「気にしてたんだ…。」
ズキン…胸の奥が痛い。
五島「ん?」
怜奈「いえなんでもありません。私も気になってたので良かったです。失礼しますね。」
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