君の隣に

授業中の保健室で2人

裕樹は何も話してくれない…。

沈黙が重い。

そんな事をひとりで考えていたら

「えりな…えりなは俺の事どう思ってる?」

それは友達として?…男として?

「それって…」

重たい口を開いてなんとか話し出した口は裕樹の口によって塞がれた。

「んっ…んー!」

引き剥がそうとしても裕樹の体はビクともしない。

「はぁっ!裕樹!なにすんの!」

「そんなに俺とキスすんの嫌なのか?」

何言ってんの!なんなの!

「嫌じゃないっ!」

…え?今自分何言った?

「…え?嫌じゃないならなんで!」

え、まって、ダメ。

なんか分かんないけどドキドキする。

私裕樹を好きになったの?

いやいやいや、キスしたからだよ!

絶対キスのせい!

…だって裕樹はともみの好きな人。

好きになっちゃ…好きになっちゃ…スキニナッタラダメ。

胸が痛い。

気づくと私は泣いていた。

だって自分の気持ちがわからない。

好きなのかな?でも、友達としてかな。

分かんないよ…。

自分のことなのに自分がわからない。
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