私に恋してくれますか?
左近さんが電話を終えると、

「やったあ!ちゃんとした英語できる子だ!」
と、桜井さんが私の手を握ってブンブン振る。
「おー!よかったなあ。
トオルが連れてくる女の子ってみんな喋れるって言って中途半端でさあ…」と笑う。

「ねえねえ、文書も大丈夫?」と桜井さんが私の顔を見て、パソコンの画面を指差す。

「…これなら…慣れれば大丈夫かも…」と小さな声で言うと、

「雛子ちゃんって神!
これで、俺たち仕事がはかどる。
英語の文書ってできる子いなかったんだ。
助かるねえ。」と桜井さんがニコニコする。

「ピーコだけに任せず、ちゃんと確認しろよ。
主にアジア圏は俺が担当で、
スペイン語圏は左近。
英語圏は適当に振り分け。
まあ、主に英語でやり取りしてる。
桜井は経理をやってる。」とトオル君は説明した。

なるほど。








< 31 / 191 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop