私に恋してくれますか?
今日はトオル君が店舗を見にいくのに一緒に行く?と聞かれたので、
同行させてもらえる事になった。

横浜の中華街のメインの通りを曲がった所に
こじんまりした雑貨店「influence(インフルエンス)」があった。

「ここが始まり。」
とトオル君はコバルトブルーに白抜きの文字の看板を見つめた。
その顔は笑顔で、楽しそうだ。

ガラス張りのショーウィンドウとドアは開放的な雰囲気だ。
店の中にはカラフルな色が溢れている。
「いらっしゃいませー。」と明るい声がかかる。

「あれ?社長、珍しいですね?」
とカジュアルな服装にコバルトブルーのエプロンを付けた
細身の背の高い綺麗な30代くらいの女性。

「新しい事務の子、連れてきたんだ。」とトオル君が私を指差すと、

「ああ、トオル君の彼女?
左近 沙織(さこん さおり)です。よろしくね」と私に笑いかける。

「日野 雛子です。よろしくお願いします。」と頭を下げながら、左近?と思うと、

「沙織さんは、ここの店長で左近の奥さんだよ。
いつの間にか結婚してた。」とクスクストオル君が笑う。

「ちょっと、人聞きがわるいなあ。
別に隠してたわけじゃないし。」と頬を染めて、眉をひそめた顔が綺麗だ。


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