私に恋してくれますか?
足立先生は改まった顔で
「じゃ、本気でアドバイス。
1人暮らしがしたいなら、お義父さんお決めたマンションに住むといい。
セキュリティの高い住まいを選ばないと、
くだらないトラブルに巻き込まれる。
お義父さんの気持ちになってそこは譲って。
あと、
雛子ちゃんは、自分が世間知らずだってわかっていない。
資産家の娘の君を利用しようと思う奴らはいくらでもいる。
すぐに人を信じるな。
きちんと、相手を見極めて、付き合う相手を選べ。
君の兄妹達は
育ってくる途中で、体験上学んでいる。
まあ、
俺は君を利用しようとしているかもしれないけど、
キチンと君のことを考えてる。
周囲からも君を守れると思っている。
だから、お父さんは俺を信用して、任せてもいいと思ってるんだよ。
わかった?」と真剣な表情でいった。

私が少し考えてから、うなずくと、

「今日はマンション決めよう。
もう、候補は決まってるんだ。
君があの家を出れば、俺のチャンスも増えるって事だ。」

「先生、手の内を見せてませんか?」と私が笑うと、

「そ。俺って誠実でしょ。
雛子ちゃんに嘘はつかない。
結婚相手として信頼されたいから。」とニッコリ笑ってデザートに手を付けた。
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