私に恋してくれますか?
第4章 春は嵐の予感。

新しい関係。

4月に入った土曜日。

「なんかさあ、五十嵐くんが自信ありげに俺を見ているような気がするんだけど?
気のせいかな?」と足立先生はランチをしながら私の顔を覗き込む。

私が顔を赤くすると、

「やっぱりねえ。うーん。
まあ、いいよ。チャンスがないわけじゃないって思うし、
友人って言ってたけど、
このまま一緒にいれば、じきに付き合うかなって思ってたし、
でも、恋愛と結婚。って必ずしもイコールじゃないと思うから。
俺はお義父さんに気に入られてるし、
雛子ちゃんの事も気に入ってるしね。
アイツとすぐに結婚するわけじゃないでしょ。
このまま、チャンスを待つことにする。」とニッコリした。

「で、
1人暮らしは止める?
このまま、家出から、同棲に変更?」と私に聞くので、

「私は父に認められたいです。
…ひとりで暮らして、普通の生活を出来るようになりたい。
自立した人間になりたいって思います。
今まで私は父に決められた通りに生きてきました。
学校も、仕事も…
父に認められて、自分の事を自分で決められるようになりたいです。」と言うと

「頑固だねえ。状況に合わせて、変えればいいのに…。それって父親譲り?」と笑う。

私はしばらく考えてから、
「…そうかもしれません。」と返事をした。


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