うっせえよ!
サプライズは、大体が成功するものなんだけどねえ……。





JOKERはババ抜きでは、敬遠されがちだけど、時として、何よりも最強なカードになる。



そのJOKERを私は持っていた。いや、書いていた。あの恋愛短編小説と並行して。



まさかあの短編が100%連載会議に通るなんて、そんな甘い考えは持っていない。人間は、不安になる生き物で、その不安を補うには、「保険」が必要なのだ。



その「保険」が、このクラフトパッカーに入った原稿だ。



「まことちゃん。」



「は、はい!」



「知ってたの? この原稿の存在。」



「いいえ、まったく知りませんでした。恥ずかしながら……。」



それはそうだろう。誠司さんにも内緒でこっそり書いていたのだから____




< 153 / 252 >

この作品をシェア

pagetop