うっせえよ!





「なんて打ち合わせしてんですか! ってか、編集長もなんてところに連れて行ってんですか! っていうか、本当に打ち合わせなんですか!? そもそも編集長と食事したこと自体、嘘だったんじゃないんですか!?」



「そんなことはない。嘘はついてない。正確には、打ち合わせの帰りに編集長から『これ、りんちゃんの家までのタクシー代ね。』と一緒に割引券をもらったから……。」



「もらったからなんですか?」



「……精神の開放を、ちょっと。」



なんだこいつ。どこまでクズなんだ。



ってことは何か? 私の家に来た時にはすでにお酒を飲んでいて、麻美ちゃんなる人と楽しい時間を過ごしていたというわけか?



それで、日付が変わる前の遅い時間に私の家へ来たということか?



「……不潔ですね。」



「馬鹿! いかがわしい店じゃない!」



「でも、胸☆胸キュン♪なんですよね?」



「だから、その女性の象徴とも言うべきお山を登頂するくらいなもんで、別にやましいことはない!」



登頂してんじゃねえか。




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