あかすぎる、恋に。

「ドタバタして、ちゃんと言えてなかったよね？」

これを言うために、私は遼真を呼んだ。


落ち着け、私。
暴れそうになる心臓をグッと押さえて、口を
開く。


あらかじめ用意していた言葉。

ー好きです。

そんなことは何回も心で練習していたのに。


どうしてこう、本番になるとスッとんで
しまうのかな？私ってば。


「莉雨の告白、フッて良かったの？あんな
良い子、そう簡単に見つかんないよ？」


全然いう気はなかった言葉なのに、なぜか
そう言ってしまった。

「うん、心苦しいけど俺、好きな人いるから」

好きな人と言う単語を聞いて、一層心臓が
ドクドという音を立てる。


「そっか、じゃあ私の告白も迷惑
だったのかな？」


おちゃらけた感じで言うけど、遼真は
真面目な顔を崩さなかった。


「彩、俺は莉雨のことも彩のことも真面目に
考えたい。・・・一番尊重するのは自分の
気持ちだって思うから・・・・・」


「うん、そうだよ」

自分の気持ちが一番大事なんだ。
だから・・・・・。