あかすぎる、恋に。
【彩side】
しばらく許しあった私と莉雨。

ふざけた雑談だったけど、今までの時間を
埋めるような大切なの時間で。


知らないうちに空気が軽くなっていたのは
言うまでもない。


しばらくして、放課後になった。

赤く帯びた夕日が建物を真っ赤に照らしている。


「深い赤色・・・・・」

私は今の夕日の色の感想を率直に呟いた。

屋上にいるためか、夕日がまぶしい。


私はこの赤色が好きだ。

赤だけど、紅じゃない。
それでも深すぎる赤じゃないけど、浅すぎる
ものじゃなくて。


どこか落ち着く色だった。

「彩・・・・」

後ろから、聞きなれた少し低い声の持ち主。

私はゆっくりとその声の持ち主、遼真に
身体ごと向ける。

「遼真、来てくれたんだ。」

「ああ、昼休みは色々あったしな。」


えへへと笑いながら、私は遼真の顔をじっと
見つめる。


夕日に照らされて黒い目も、赤くなっている。
凄く引き込まれそうになる目だ。








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