恋なんていたしません!
「もう何なのよ!」

せっかく人が気持ちよくゲームしてる時に何なのよ!?

そんなにもノルマが厳しい訳!?

ここはガツンと文句を言ってやらないと気が済まない!

人のゲームタイムを妨害しといて、一体何なのよ!?

何様のつもりだってんだよ!

訴えるぞ、バカヤローが!

ドスドスと怒りをぶつけるように歩きながら玄関へと向かった。

「はい、どちら様です…」

勢いよくドアを開けて、絶句した。

「どうも、こんばんは…」

短髪黒髪の男――一ノ瀬があいさつをしてきた。

な、何で?

何でこんなところにいるんですか?

そう思って呆然と見つめていたら、
「先週から隣に引っ越してきました」

そう言った一ノ瀬の手には箱があった。

「…隣、ですか?」

そう言えば、先週は隣がガタガタとうるさかったような…。
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