イケメン・コンプレックス


「あんた、弟が面倒かけたな。悪かった。それとありがとな。」


不機嫌な表情でそう言われる。

「あ、はい・・・」

なんか、お礼を言われてる気がまったくしない。
やっぱちょっと怖いかも。


それを合図に夏希君の両親が私にペコペコと頭を下げ、お礼を言ってくる。
私の存在に今気づいたみたいだ。


息子の事でいっぱいいっぱいだったんだろうな。


私も夏希君も無事両親に引き渡せたしそろそろ買い物して帰らなければ。


「それじゃあ、私はそろそろ・・・」


ぎこちないつくり笑顔で立ち去ろうとするが、戸惑いがちに呼び止められる。


「ちょっと待っててね。」

父親がそう言い、理央と小声で話をしている。
そしてまた、湊に向き直った。

「息子がご迷惑をおかけしました。連絡をくれてホントに感謝しています。私達は今から夏希を連れて帰ります。服も濡れてしまっているみたいなので後は理央に任せていますので何でも買ってもらってください。」


また改めてお礼させてほしいと連絡先を聞かれたが、そこまでしてもらうには心苦しいと断った。

夏希君達が車へと乗り込む。
そして、後頭部座席の窓が開いた。

夏希君が顔を覗かせ、湊に声をかけた。


「兄ちゃん、名前なんて言うの?」


「おぅ・・・」

「お兄ちゃん?」


夏希君にも私男に見えていたようだ。
ちょっとショック。


「湊だよ。」

「そっか。湊。またな。」


さっきまで泣いていたのに小生意気な夏希君を苦笑いで見送った。


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