俺様上司に、永遠の愛を誓え

3

新藤部長が本社に戻って、数日が過ぎて、

ようやく社内の雰囲気も、安定してきたようだった。

部長は、あまり怒ったりすることもなく、黙々と仕事をしていて、

以前よりも、穏やかになったようにさえ見えていた。


だから私は、このままもう新藤部長が、俺様とは言われなくなるんじゃないかとも感じていた。

誰もが、部長がそこにいることに緊張感を感じながらも、いてくれることに安心感を覚えている。


そう、思えていた……。



だけど、その事件は、唐突に起きた。



ーー私の隣で、恵利が急に「アッ…!」と、声を上げると、

口に両手をあてて、固まったように動かなくなったーー。



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