哭く花

「すみません、志賀美岬についていた者ですが、」

先生は淡々と、私の代わりに様々な手続きを済ませてくれた。

きっと、看護師さんも先生も、

私にまだそこまでの余裕はないと考えてくれたんだと思う。

私はそのあいだ、先生と少し離れて端のほうに立っていた。

先生がたくさんの書類を持って戻ってくると、

そのまま看護師さんも付いてきて、

「美岬ちゃん、少しお話があるから移動しましょうか」

と側によって話してくれた。

はい、と短く返事をすると、

看護師さんは少し微笑んで、

「じゃあこちらです」

と、私たちふたりを案内した。

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