哭く花
私はお風呂に入り、
そのあいだも先生は、洗面台を一生懸命に磨いていた。
私以外にも誰かひとりは入りそうな大きな湯船は、
持て余しているようで、少し寂しかった。
「先生」
ドア越しに見える影に話しかける。
「ん?」
「今度夢ちゃん呼んでもいいですか」
夢ちゃんとこの大きなお風呂に入って、
お泊りして、朝までお話したい。
私の意思を伝えると、
うーんと少し考えた先生は、
「わかった、でも泊まりに来るのが決まったらすぐ教えてくれ」
と、OKを出してくれた。
「…ありがとう」
私はなぜか少し恥ずかしくて、
顔を半分、湯船に沈めた。