少女マンガ的社内恋愛
信じて、ちゃんと向き合って、正しい答えを出さなきゃいけない。


常務は過去の行いを反省し、私に精一杯優しくしようとしてくれた。


だったら私も、きちんと前を見据えなきゃ。


「分かりました………頑張ってみます」


私がそう言うと、燐も辻尾さんも満足気に笑ってくれる。


今はただ、1人の高稲 幸作と言う人間を見てみよう。


“オレを見ろ”


“オレの事は男としてだけ見て欲しいんだよ”


動物園で常務が私に頼んできた願いの深い意味が、ようやく理解出来た気がして――――…私は勢い良く、フレンチトーストを口に運んだのだった。
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