生者は死者に囚われる
家族に自殺者が出れば
遺された家族は等しく罪人だ

どんな言葉で慰めても
どんな言葉で埋めても
うまく隠したって
うまく騙したって

目に見えない力で突き落とし
目に見えない返り血を浴びて
僕らは等しく罪人となった

裁かれない罪人


100年後もそうだろうか


現在の法律で裁かれないだけで
100年後は違うかもしれない

血塗れのシャツ
血塗れの靴

乾いて僕の手には付かなかったけど
付いてるんだよ
今も
消えない
消えない
消えない


笑いたくないんだよ
罪が隠れてしまうから


いつからだったんだろう
あの空が灰色に埋まったのは
鳥が飛ばなくなったのは


何も見えなくなったのは







< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop