イケメン 一家に囲まれて

さっきとは違い、怖い顔をしてこちらに来る。

「ヒィッ!」

「僕は君みたいな子嫌いだよ、この世界のことをわかってないのにさ」

「でしゃばるな、あいつらが言ってたことにつられてやろうと思うなよ」

「「足を引張たらようしゃしない」」

冷たく放った言葉は、私を混乱させた。

この世界ののことって?

でしゃばるなって?

重たい空気が残るこの場所で、私はその場に座り込んだ。

甘い顔をして、女の子を弄び猫を被りまるでそれを破って欲しいかのようにしている二人。


でも、壁を作ってその壁を越えてこないで欲しいと拒む二人。


わからない…


あの二人は何を見破って欲しいんだろう。


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