まじめっ娘とイケメンくんの恋


夜遅くに彩子さんが帰って来て
部屋へ帰るのかと思いきや
あたしの部屋へと。


「ねぇ!けんちゃん帰ってんじゃん!
いつ帰ったの?」


「あ・・・ずいぶん前にね」


「えっ?それで?
ちゃんと?終わった?」


「キスは終わりました」


「うそっ!キスだけ???」


「はい!
今日は終わり!って
さっさと帰りました」


「アハハけんちゃんウケる!」


「だけどあたしキスだけで
死ぬかと思いました」


「うん?そんなによかった?」


「よかったと言えば・・・
よかったです・・・」


「そうなの
なんで最後までしなかったんだろうね
あたしたち気を利かせて二人に
してあげたのにね」


「ああ それはどーも」


最後までしなかったのは
たぶんその気にならなかったから。


あたしが相手だから・・・
そんな気分になれなかったのかもしれない。


半分は強制的に
彩子さんたちにも言われたから
仕方なしに引き受けたから・・・。


「その気になれなかったのかも
知れませんねあたしが相手なんで」


「そんなことないわよ!」


彩子さんはそう言ってくれるけど
少し複雑。


でも・・・
すぐにそれはやってきたのだった。







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