笑顔を持たない少女と涙を持たない少年
テーブルを挟んで向かい側の椅子に座った彩菜に、俺は笑顔で礼を言った。
そしてその後、この空間について聞いてみようと言葉を繋げた。
「てか彩菜、この部屋って…」
「ふふ、ここはね…私が見つけた、私の部屋なの」
紅茶を一口飲んでから、彩菜はそう言って笑う。
「彩菜の部屋か、こんなことして怒られてねぇの?」
彩菜が怒られるなら、俺も一緒に怒られようと思った。
この場所に招待してくれたことが、嬉しかったから。