笑顔を持たない少女と涙を持たない少年
そして今はまさに、その途中である。
「わ…笑えるようになったって?!」
りぃは散らばったポテトチップスのことなんか忘れてソファから立ち上がると、私に近づき、私の顔をまじまじと見つめた。
「本当だって」
あまりに至近距離まで近寄ってくるものだから、私は手のひらで、りぃの顔を遮断させる。
「では早速、笑ってみてください、どうぞ!」
りぃはまだ信じられないようで、疑った表情のままだったけど。
そう言って一度手を合わせ、パン、と叩いた。