サプライズ★フィナーレ✿修正中✿
「だから婚姻届け提出。……まだ何か問題でも?」

 翔は、ポケットに手を入れながら涼しげに言い放った。

 ……またまた信じられない。その質問自体が問題じゃない? つい数十分前に本物の兄妹じゃないって知ったばかりでいきなり結婚?

 私は呆れて言葉も出ない。

「お前、俺じゃ不服なわけ?」

 翔は、実に不本意といった顔で、偉そうに腕を組んで私を見下ろし続ける。

 まさか! 不服なわけない。あるわけないけど、あまりの展開の早さについていけないの。

 生涯決して叶うことないと、長年果てしなく深く暗い闇で泣き続けてきた禁断の想いが、一転して奇跡のような事実により光が差し、キラキラと芽吹き始めたばかり。
不服とかいうレベルの問題じゃない。
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