サプライズ★フィナーレ
「このことが、ライバルやマスコミにでも知られたら、あることないこと面白いように書かれるに決まってる。翔さんだけでなく、あなた達の両親にも傷が付く。あなたは、特に失うもの何もないと思うけど、あなた以外の家族、スタッフ、スポンサー色々な人達に多大な迷惑かかる。それでも平気なの? イタリア時代、あなた達が兄妹であることに、なぜか違和感を感じてた意味がやっとわかった。彼が、一度だけドキッとするような切ない眼差しであなたを見てたの覚えてる。あなたは、男性に囲まれて楽しそうに笑ってた。なんとなく翔さんが、あなたに妹以上の感情抱いてるような気がしてた。だって私も好きだったから。いつも翔さんのこと目で追ってた。旅行中に偶然会って、すぐ好きになったわ。だから帰国後、名前も知らない彼を必死に捜して留学したの。振り向いてもらう為に、釣り合う素敵な人になる為に、必死に頑張ってきた。いつか翔さんのブランドを世界中に広めたい。翔さんの服の素晴らしさを伝える手伝いがしたい。そう思って必死に頑張ってきたの。そして今の私ならその力もある。世界とは言えなくとも日本、アジアになら多大な影響力があるわ。それは、既に翔輝さんの件で証明済みでしょ? それなのに私からの申し入れを断るなんて……あなたが、原因よね? 最近お父さんのモデル事務所に所属したそうね。あなたが、頼み込んだの? それで私を断るなんて信じられない。あなただってわかりますよね? 私とあなた、どっちがイメージモデルに相応しいか。翔さんを本気で愛してるなら、彼から身を引くべきと思う。本気で愛してるのならねっ」
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