サプライズ★フィナーレ✿修正中✿
CM撮影
 撮影を五日後に控えた、九月下旬の夕刻時。

 高層階のオフィスで一人、目の前のキャンパスに繰り広げられるピンク、オレンジ、イエロー、ブルー、パープルの光の競演に目を奪われる。

 綺麗……心が震えるほどに綺麗。ううん、綺麗なんて言葉じゃ全然足りない。ここで淡い光に包まれいつも願うのは、翔もこの空に気付いていますように……。癒されていますように……。

そしてそれ以上に強く思うのは、二人で見たい。私が、心震わすもの全て翔にも見せたい。そう思うほど切なさ募り体も震え出す。悲しみが、この胸を震動させる。流れ出す悲しみに立ちすくんでいたその時、二回小刻みなノック音が聞こえてきた。

 翔!?

 それは、翔が気紛れでノックしてくる時のノック音。

「……はい」

 少し緊張気味に答えると、少し間が空いてからドアが開かれた。

 ……どっち?

 服は翔輝君系だけど、何度か翔のフリして遊ばれてきたし最近カジュアルも多い。

 翔の場合、間違えると超不機嫌になって面倒。

「どうしたの?」

「……今いいかな?」

 翔輝君の口調だ。スッと緊張が解け、笑みを浮かべて頷くと、彼も小さく頷いて、白いソファーに脚を組んで座る。
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