サプライズ★フィナーレ
突然の……
__十八時五十分。

約束の十分前に、無事指定された高級ホテルのティールームに到着。

時間に厳しい翔よりも、早く着けてホッ!

温かい紅茶を頼んで待っていよう。

でも待ち合わせなんて久し振り。

何だかデートの待ち合わせみたいで、つい唇がほころんでしまうけど、断じてデートではない。
これは、去年の誕生日プレゼントで、契約のようなもの。

翔の二十七の誕生日プレゼントは、一年間出来る限り食べ歩きに付き合うこと。

お陰で二キロ太ってしまったけれど、また昔みたいに話せるようになれたしね。

扱いは、微妙ではあるけれど、良しとしている。
翔も大人になって、翔なりに反省して私に気を使ってくれたのかもしれない。

いつもは、翔の仕事が終わるのをオフィスで待ち、翔の車で目的地に向かうことが多い。

人混みが苦手な私には、有り難い半面、一緒に地下駐車場まで行くのも苦手なのよね。

女子の視線を少しでも避けたくて離れて歩いてみても、すぐに翔に腕掴まれ、いつも針のむしろ状態。

そんな私を涼しげな顔で見て、絶対に楽しんでるに違いない。

だから今日みたいに繁華街でなく、タクシーでの移動が便利な場所は、本当に気楽なの。


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