恋とギターとショートケーキ
「晶紀(アキ)ちゃん、おはよう」
にこっと笑うこの子は、この高校に入ってはじめてわたしにできた友達。
「おはよ、一花(イチカ)」
席が近いわけでもないのに、入学式の日にわたしに話かけてくれた一花。地毛らしいけど茶色っぽいミディアムヘアと、ぱっちりした二重の両目が可愛い。
「ちょっと暑いね」
一花はわたしの机に片手をついて、もう片方の手でぱたぱたと顔をあおいだ。
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