青春メトロノーム
「バカではないもん。……暁の事も大切だから学校サボってまで来たのに」
「サボるな。唯でさえバカなんだから」
大馬鹿野郎だ、と更に私を追い詰めていく。
「その胸の傷って消えないの?」
話を変えた私に怪訝そうな顔をしつつも、服を摘まむ。
「……見る?」
「きゃっ」
お腹まで服をめくりあげたので、思わず悲鳴を上げると、暁はにやりと笑う。
お腹の中心をしゅっと線が入ってる。胸から臍までかけて。
「ガキの頃は体力なくてさ、腹を切るって手術なんてできなくて、命に関わるって言うから体力つけるの大変だったんだぜ」
「うん。……そうだよね」
私と颯太が走りまわっても、心臓に爆弾を抱えていた暁はいつも座ってみるだけ。発作が起こるのも危ないと言われてたので、身体が動けない分口では私たちは叶わなかった。
「まあお前は俺より颯太が居た方が良かったんだろうけど」