龍瞳ーその瞳に映るもの
星の屑
薄暗い路地裏から通りに出た途端、
見知らぬ男の人に声をかけられた。

全力で走ってきた私は
足を止める余裕もなく先を急いでるのに
男の人は私の腕を掴んで話しかけてきた。

「ねぇ、いくら?」

お尻のポケットから財布を取り出し

「君、タイプだから言い値でいいよ、
あ、その代わりサービスしてよ」

そう言って気持ち悪い笑みを浮かべた。

この人は勘違いをしている。
私は売りはやっていない。

ごめんなさい、私は違います、
そう言おうとした時路地の向こうから
声が聞こえた。

「おいっ、いねーぞ!!」

「くっそ、探せ!見つけ出せ!!」

私が先を急ぐ理由の主達の怒鳴り声。

「わかりました、一万円」

見つかったら終わりだ、
藁にもすがる思いとはこの事で
私は男の人の腕を掴みスタスタと歩き出した。
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