龍瞳ーその瞳に映るもの
「元々あったナノハへの執着心が
アズにこっぴどく振られた恨みと
重なってあれじゃ鬼に金棒よ」

サユリの言った言葉は大袈裟じゃなかった。

長い冬が終わり世の中は
新しい季節に変わろうとしている。

イクヤを調べてわかった事。
イクヤ自身は薬に手を出していない。
売買はしているが目的が金儲けではなく
薬を使うのはゲーム感覚。

気に入らない奴の人生を狂わせる手段。
廃人にして楽しむ鬼畜野郎だった。

「腐ってやがる」

珍しく磯崎さんが感情をあらわにした。

「証人にしたくても、イクヤに目をつけられた奴はみんな薬漬けにされてる」

苦々しい顔で報告するトシは
そう言って唇を噛んだ。
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