先生のことなんて好きにならない!
「じゃあ、手を引いてくれますか」
「…そもそも俺は」
「なら、上手くいくように協力して下さい」
「それは…」
どうして今俺は悩んでいる?七瀬と夏目、お似合いじゃないか。
「ほら、すぐ決断できないでしょう。もう、正直になればどうです。俺、こんな人に負けたなんて嫌なんで。強気でいて下さい」
正直に…?
立ち上がった夏目に腕を掴まれ、立たされた俺は、そのまま夏目に背中を押された。
「七瀬ちゃんなら、保健室です」
「…どうしてそこまでしてくれるんだ」
「どうしてって、好きな子が幸せな方が良いからです。簡単なことです」
早く行けと背中をもう一度押されたところで、俺は夏目にどう声をかけるのか正解なのか分からず、どういうわけか、一度ぎゅっときつく抱きしめてから保健室に向かった。
「な、何で今抱きしめられたんだよ」
呆れた顔をする夏目に気付かないまま。