イジワル御曹司のギャップに参ってます!
「俺を喜ばせようとか、考えなくていいよ。そのままにしててくれればいいから」
流星が私の前髪をかき分けて、額にそっとキスをした。

「なんなら、寝ててくれてもいいよ。俺が全部やっとくから」

「それは嫌!」

むくれる私に
「じゃあ……」
流星がそう言って、私の唇をぺろりと舐めた。妖艶にちらつく彼の舌。
眩暈がするほど、耽美な口づけ。

「っ……」
息を止めた私に、流星がふっと微笑む。
「押し殺したりしないで。あなたの、ありのままを見せて」

流星の身体が、私の上に覆い被さる。
私が潰れないように力を込めてくれているのが分かる。
彼の唇が、指が、私の身体を這っていって、私が声を上げるごとに嬉しそうにする彼は、本当は不安がっているんじゃないかと、なんとなく思った。

だから、今度は私から腕を伸ばして、ぎゅっと彼の身体を引き寄せる。
私と彼の身体と身体の間に空いた隙間をゼロにする。

「重たくない? 大丈夫?」
「うん。平気」

あなたの重みなら、重くない。
大好きな人を独占している。そして自分が独占されている。そんな充足感、生まれて初めて味わった。
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