好きという感情に気づけたなら
「はい、ではみんなグループ決まったみたいなので夏休み明けまで忘れないでくださいね〜」
前に立つ先生がメンバーの書かれた紙をペラペラとめくりながらそう言う。
結局、三桜達は男女2人ずつの4人になった。
まだ7月に入ったばかりだけど、修学旅行の事はもう動き出すのだ。
今年はなんだか、1日1日が早く終わっていく気がする。
三桜は鞄にものを詰めながら考えた。
去年までは、1人だったから、時間の流れが遅く感じたのかな…?
「音弥ー!帰ろー」
「う、うん!」
ホームルームが終わって櫻が三桜の席まで来るのはもう習慣になっていた。
スクールバッグを肩にかけて櫻と歩き出す。
「っわ〜!修学旅行!楽しみだよねぇ〜」
「もう、まだ7月だよ?」
櫻がでもでも〜と頭を左右に倒す。
それに合わせて長い髪の毛も揺れる。それがなんとも言えないくらい、綺麗だ。
「沖縄だよ?水着は今のうちに買わなきゃだし、あ!キャリーバッグも!今度買い物行こ!」
目をキラキラさせながら、まるで子どものような櫻が面白くてクスッと笑ってしまった。
「ふふっ、いいよ!夏休み入ったら買い物に行こうか!」
「やったー!音弥大好きーー!」
「ひゃあ!!もー櫻やめて〜〜!」
急に抱きついてきた櫻の腕を掴み急いで離そうとする。
「やぁ〜だぁ〜」
歩きにくい…よりも心臓が破裂しそう…!!
「く、苦しいよー!」
三桜は顔が赤くなるのを感じてすぐに俯いた。