『ココロ彩る恋』を貴方と……
日の差す障子は鮮やかな色彩を帯びて部屋中に広がる。

この戸の前に立っていた人は、明らかにエンジェルのように見えた。


「光を取り戻してくれたんだ……君に、お礼が言いたい……」



込み上げるものを感じて目頭が熱くなった。


闇の中から抜け出して、新しい何かを始めなければいけない。



「そうだよな。さやか…」



夢の中に現れた妹は、俺に笑って言ったんだ。



『お兄さん、始まったよ』とーーーー。



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