すきなのに!!
村山 栞


俺のお隣さんの幼馴染。



時々…いや、四六時中おかしなことを考えて、突拍子もない行動をとる女の子。





栞を面白がってる朋稀。


喧嘩ばっかりしてる輝。


なんだかよくわからない颯。


怖がってる万里。




俺らの何かが変わろうとしてる。


そんな気がした。




「かーえろうかなー」


「え?理陽ちゃん帰るの?」


「さすがマイペース野郎」




なんだか聞き捨てならない言葉が聞こえた気がしたから軽く睨んでみたら颯と朋稀はしゅんと小さくなった。



カバンを肩にかけて出口に向かって歩き出した。



今頃あの子は泣いてるだろうか。




俺は足を止めて輝の名前を呼んだ。



「輝」


「…へ?」





普段の輝とは全く違う気の抜けた声で返事が帰ってきたから俺は思わずクスリと笑った。




「栞とちゃんと話しなよ」




あの子、言うほどバカじゃないから。




輝から返事が返ってくることはなかったけど、無言は肯定だと直感で感じた。




これからどうなっていくのかなー。なんて考えて俺は口元を緩め、足を動かした。


あの子の隣の家に向かって。






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