もう1度、あの恋を
翌朝、いつもより15分寝坊した私。
リビングに行くと、お父さんがご飯を作っている。久しぶりすぎてビックリしてると照れながらご飯を持ってきてくれた。
不格好な目玉焼き。
でも私はそれが好き。
お父さんの目玉焼きを食べて、支度をしてから私は、家を出た。
大通りに出たところで、後ろから大声で私の名前を呼ぶ。
振り返るとそこには、マフラー片手に走ってる朱里の姿。
「おはよう、朱里」
私が先に言うと朱里は照れくさそうに笑った。
「おはよぉ、美月」
そんな私たちの姿を見て拍手音が聞こえる
横をチラッと見ると芹沢さんが笑顔で私たちのことを見ている。
「よかった……っ、」
芹沢さんが泣きながらそう言うと私と朱里は顔を見合わせて笑った。