もう1度、あの恋を





保健室から飛び出た私は、ひたすら走った。



教室の前からは、先生の声が聞こえて、でもこんな顔では入れないので空き教室に入った。








椅子に座ると、机に頭をつけた。








「……私、馬鹿だな~」






静かな教室で、ボソッと呟いて、ハハッと笑う。





さっきの事を思い出して、また涙が浮かんでくる。







ほんとに、何がしたかったの?








たくさんの人を傷つけて、それでも自分は泣いて、そんなの最低だ。








「……っ、」





涙が抑えきれずに溢れ出す。









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