ずっと、キミが好きでした。


それとも、裏口から帰って来たってこと?



「私がいるって知ってるのに、なんで出て来てくれないの?どうしてわざわざ大雅に頼むの?」



どうして?


なんで?



「俺だってわかんねーよ。用件だけ言われて、すぐに切られたんだから」


「なに、それ。私に逢いたくなかったってこと?」



私、避けられてる……?


なんで?


避けられるようなことをした覚えはまったくない。


というよりも、あれから逢ってないんだし。


メッセージのやり取りは普通なのに、どうして?


なんだか胸がざわざわした。


ものすごく嫌な予感がするのは、気のせいであってほしい。



「とにかく帰るぞ。冷えただろ?ほら」



スウェットにダウン姿の大雅は、ポケットからカイロを取り出して私に渡してくれた。



「ありがと……」



カイロを受け取って手を温める。


胸がざわざわしたまま落ち着かなくて、れおの部屋がある方向を見上げた。


電気は点いておらず、依然として真っ暗なまま。


本当に部屋にいるの?


それすらもわからなくて、思わずはぁとため息を吐く。



「風邪引くだろ?送ってくから帰ろうぜ。来週学校で会えるんだし、そん時に聞けばいいじゃん」



頑なに動こうとしない私の腕を、大雅が掴んだ。



「行くぞ」



れおの手とは違って、どこかぶっきらぼうなその仕草。


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