はにーだーりん
「あ、ごめんなさい」


まさかの寸止めに一瞬怯んでしまった少年は、さらに泣きそうになる。




「うう・・・




僕…と……


僕と!


付き合ってください!!」






少女はそれを聞き、頷くよりも先に唇の端をつり上げニヤリと笑った。






「…佐原さん?」





おずおずと顔を覗き込む。





「いいわよ。」




容姿端麗、才色兼備、学校のマドンナと呼ばれる少女ーー佐原葉月は、

ずっと付け狙っていた女の子のように麗しい少年ーー香山倫太郎のハートを



計画通りばっちり射止めた。

< 2 / 12 >

この作品をシェア

pagetop