願 叶



契約をした同じ場所に天神さんは座っていた。


「どう、具合は?」

天神さんは、優しくそう言ってくれる。


「あっ、はい。大丈夫です、私より雪君が・・・。」


すると、天神さんは飲んでいたティーカップをテーブルの上へと置いた。



「あの子は大丈夫。でも、大丈夫じゃないのはあなた。」


「私・・・?」


そう聞いてみるが、何となくはわかっていた。



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