生き続ける意味






「桜ちゃん、泣いてるの...?

ねぇ、ほんとにどうしたの?」



車イスで近づいて、あたしを見る。



でも、目をあわせられなくて。そのままぼろほろ涙があふれてきた。




腕からは、血がでてる。




晴ちゃんは、車イスから立って、あたしと同じ目線になった。

ふわりと両手で顔を包んで。




「桜ちゃん?」





「いえに... 帰りたい......」


晴ちゃんは顔色変えずに、「そっか。」と言うと、続けた。




「帰ってなにしたいの?」




「...わかんない。けどっ... けど帰りたいの..!」




帰って、したいことなんてない。


けど、ただ帰りたかった。




晴ちゃんは泣き続けるあたしの背中をポンポンとたたいた。


そして、もっていたタオルで点滴を抜いたあとの腕をそっと押さえる。







「そっか...。じゃあ、帰っちゃう?」



予想外の言葉に、びっくりして思わず晴ちゃんの方を向いた。


晴ちゃんはいたずらっ子の顔。






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