俺様アイドル×変態ピアニスト
銀でできた2m近い門から歩いて約3分ほどの近さにあるのが楕円形のホールのような体育館。
実際にこの体育館はホールとしても使われていて学校行事以外でもコンクールや演奏会などで貸すことも多いらしい。

そして体育館の奥にあるでっかい城みたいなのが本館。
本館は2部に別れていて1号館は芸能コース、2号館は音楽コースが授業を受ける。

そして本館をさらに奥に進むと森で囲まれたホテルみたいな建物が学生寮だ。

俺達はいまその学生寮の入口に立っていて、受付は中のロビーにある。

「じゃ、いくか。」

俺は玲衣よりも先に中に入った。
ロビーの床は大理石で出来ていて、ローファーで歩くとコツコツ、という音が響く。


「芸能コースの黒澤旬だ。鍵をもらいにきた。」

中に居たのは40代か50代のじーさんだった。はいはい、と掠れた声で立ち上がるとぱっと鍵をとり渡す。

「芸能コースの青砥玲衣です。僕も鍵をもらいにきました。」

俺の時と同じようにじーさんは動きは遅いが鍵を見つけるのは早かった。


「ありがとうございます。」
玲衣はそう言うと俺のほうを振り返る。

「何号室だった?」

「2001号室」

金色のウォード錠に刻まれた数字が2001だったため、俺の部屋は2001号室だ。

< 7 / 11 >

この作品をシェア

pagetop