青蝶を包む朱い羽


その瞬間、CLUBでみたときと同じ、
速さでナイフを奪い、
さっきと逆になったかのように
男にナイフをつきつけた。


あまり聞こえてはこなかったが
最後の言葉だけは聞こえてきた。


「人を裏切るなんてしない!」


もう何もいえなくなった
男の横にナイフさし、そのままに真白は立ち上がり、
後ろを向いてくれた。


「真白!」


俺が名前を呼ぶと、真白は
安心したかのように顔をゆるませ、
俺の所をこようとした。
その時、真白の顔は強張り、
俺の後ろへ回った瞬間、俺は訳が分からなくなった。


どうして、真白が倒れてるんだ?
なんで、打たれてんだよ・・・


後ろからはあの女の声が聞こえ、
俺は今にも殴りかかりに行こうとしたとき、
真白に服を捕まれた。


「莉、月に・・・他、の女に・・・
触って・・・ほしく、ない」


そう微笑みながら言ってきた真白

何で笑ってんだよ
あんな奴かばう事じゃないだろ?
撃たれてんのに・・・痛いんだろ?


俺は急いで拓哉と車に乗り、
病院に向かう。

頼むからまにあってくれ・・・
後悔なんてしたくねぇんだ・・・


 
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