青蝶を包む朱い羽

一年後



真白が眠ってから一年がたった。
俺はずっと寝ている真白に話しかけていた。
俺にはおもしろい話なんてできない
でも、何かをきっかけに目覚めてくれるかもしれない。
そうおもいながら毎日毎日待っていた。


今日は真白の誕生日・・・
早く・・・目を開けてくれ真白・・・
俺は1人じゃ、寝られなくなってんだ。
お前がいないと・・・安心して
眠れも出来ねぇよ・・・


「真白、誕生日おめでとう・・・
お前も17か・・」


なぁいつまで寝てんだよ・・・
もうお前の怖がる物なんて何もねぇ
ずっと守ってやれる・・・
安心して目、覚ましてくれよ?


「真白」

何度よんでもお前は寝てるだけ
あの時と変わったことと言えば、
包帯と機械がなくなったことか?


「またくるな」


俺が部屋を出て行こうとしたとき、
服の袖を捕まれた。

俺はうしろをむくと、めを細くあけて
こっちをみていた真白だった。


「莉、月」

「真白!」

「ご、め・・つっ」


どうやら、傷はかんちしたものの
まだ、声は出せないようだ。


 

 
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