青蝶を包む朱い羽


目が覚めてから莉月はずっと
私の傍にいて、素直になったと思う。


前は私に気を使って何も言っては
くれなかったけど、
私としては、こっちの方がいい・・・


「姉さん・・親父が・・・その」

「会うよ」

「え?」


私が即答したのが驚きのようで
皆は口を開けていた、


「なんで・・・」


いや、あってほしかったんでしょ?
その言い方はおかしいからね?


「なんて言うのか・・・
私は逃げてるだけだったから、
母さんにはその事も怒られて・・・
私はもう何からも逃げないって
決めましたから」


自分が本当にいていいのか
わからなくて、それを父さんのせいにも、
白葉のせいにもしてきた。

そんなのはただの私が私にした
わがままで、逃げてるだけだった。

だから私はもう逃げたりしない。
あのことの私はもう、死んだ。


「白葉・・・今までごめんなさい」

「っ、ごめんごめん姉さん」


謝ってるのはこっちなのに、
何故かなぎながら謝ってきた
白葉を私は焦りながら止めようとした。



 
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