memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「しっ!」


「ふんぅ?!」


もう!


急に口塞ぐから変な声が出たんじゃん!


築路はそんなことを気にしてることはなく、ただ一点をじっと見つめていた。


何を見つめて…。


え?あれって…紅蝶のみんなにmoonのみんな!


どうしてみんなが…。


「みんなで星南を助けにきたんだ」


「私を?」


築路はコクリと頷く。


それを見て、中にいるみんなに視線を戻す。


その中には昶もいて。


まだ顔を合わせるのは辛いけど。


それでも、私を助けるために昶が、みんなが来てくれたのがすごく嬉しいっ。


あれ、そういえば、みんな誰と睨み合いを…。


え?!栞ちゃん?!


栞ちゃんの後ろには見たこともない人がたくさんいてるし…。


でもあの人たちもきっと〝こっち側〟だ。










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