memory〜紅い蝶と私の記憶〜
「はぁ…たか…っまつくん…っとま…っ」


本気で無理っ。


「昶っ!そこで止まってください!」

「動くなっす!!」

「星南を殺すなっ!!!」


私の顔を見た瞬間に青ざめる3人が高松くんを止める。


「えっ?…うわっ!星南!大丈夫?!」


「だっ、だいじょうぶっ」


や、やっと止まってくれた…っ。


深呼吸をして、呼吸を整える。


ふぅ…と息を吐き出し、3人の前へと立つ。


「お兄ちゃんたち、ごめんなさい」


お辞儀をして謝る。


そんな私に、みんなは個々の反応を見せる。


「星南。顔上げろ」


お兄ちゃんの言葉に、ゆっくりと顔を上げる。


…え?


なんでみんな笑ってるの…?


「星南、俺達は別に怒ってないよ」


「そうですよ。心配はしましたが…」


「怒る理由なんてないっす!」


「で、でもっ!私のせいで…っ」


みんな水族館楽しみにしてたのに…。


私のせいで入るのが遅くなってしまった。


その上私を探しに走り回って…。



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