人事部の女神さまの憂い
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素直になってみよう、そう思ったものの企画を通した女子社員向けのイベントやインターンシップの受け入れなんかで仕事も忙しくなってきて恋愛に使ってる頭も時間もない日々が続いていた。

そんな中、原田さんからちょうどオフィスの近くに仕事で来ていると連絡をもらい、一緒にランチをすることになった。

「今年のインターンどうですか?」

「数は集まったんですが、実際はこれからって感じですかね」

やっぱり会話の中心は仕事のこと。

競合として、うちの会社の状況が気になるだけなのかなーと思っていたものの、今日はなぜか原田さんから向けられる眼差しが最初に会った時のように熱くて、戸惑ってしまった。

とはいえ、これまで原田さんと会って何もなかった数回を思いだし、気のせいだよね、と思い直した。


けど、それは気のせいではなかったようで・・・・


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