人事部の女神さまの憂い

いつも間にか秋も深まってきた頃。

「で、付き合ってるわけじゃないの?」

今日は香織さん宅で焼酎を愉しむ会。いつも通り、香織さんによる尋問にあっていた。

「多分そういうじゃないんですけど、連絡くれるんでいいかなーと」

私自身、この関係が何なのかよくわからない。

でも、今のところお誘いの連絡をくれて、幸せな時間を過ごせるので、まぁいいかと思い始めていたところだった。

「ふじっきー的には、これどう思う?」

立花さんから手渡された料理の皿を運んでいる藤木さんに香織さんが話をふった。

「んー、便利だよね」

その一言が胸に突き刺さった。

「べ、べんりって・・・・」


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