くれなゐ症候群
最初は、たまたま、だったはずだ。

同い年で家が近所で、小学校でも同じクラスになった。

どちらかが休んだ日には、家にプリントを届ける役回りだった。

じきに修二が毎朝家に迎えにきて、一緒に登校するようになった。


修二の家は、この町の「一般的」な家庭だった。

貧しく、酒好きな父親と、愚痴をこぼしながら耐える母親がいる。


その環境にあって、修二は「太陽みたい」と奈緒の母親がいう少年だった。
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