くれなゐ症候群
それにひきかえ・・・・
といわれたのが、修二の三歳上の兄、翔一だった。


翔一と修二は正反対、と人はいう。

だがそれは違う、と奈緒は思う。

二人とも集団の中で、ひときわ目立つ、抜きん出た存在だ。

ただそのエネルギーを向ける先が違っただけだ。


翔一は、ある種のカリスマ性を持つ少年だった。


細い体躯からは想像もつかない強靭な肉体は、たやすく凶器と化した。

腕っぷしにくわえ、明晰な頭脳をもちあわせ、あえて崖の縁を歩いてみせるような狂気を内包させていた。
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